英語の履歴書(レジュメ)の書き方

英語の履歴書は、日本の履歴書とは別物です。決まった様式が無く、写真も年齢も書きません。何を書くかを自分で決める書類なので、日本の履歴書の感覚で埋めようとすると手が止まります。

ただし先にお伝えしておきたいことがあります。海外の案件に応募する場合、英語の履歴書を求められることはほとんどありません。 当サイトが掲載している案件55件の本文を調べたところ、履歴書やCVに言及していたのは1件だけでした。代わりに31件が「経験」に触れています。

つまり読者の目的によって、必要なものが変わります。海外企業に就職したいなら履歴書は要ります。海外の案件を受けたいなら、履歴書より先に整えるべきものが別にあります。このページでは両方を扱います。

そもそも英語の履歴書は必要か

当サイトが掲載している案件を機械的に調べた結果です。

案件本文に出てくる語該当件数
resume / CV / curriculum vitae1件 / 55件
portfolio(制作物)2件 / 55件
experience(経験)31件 / 55件

履歴書を求める案件はごくわずかです。 一方で「経験があるか」は多くの案件が触れています。つまり求められているのは書類の体裁ではなく、その仕事ができる根拠です。

海外案件に応募するなら、履歴書より先にプロフィール

Upwork のようなサービスでは、応募時に履歴書ファイルを送りません。提出するのはプロフィールと提案文です。プロフィールが履歴書の役割を果たし、提案文がカバーレターの役割を果たします。まずここを整える方が、応募が通る確率に直接効きます。

それでも英語の履歴書が要る場面はあります。海外企業への就職、現地採用への応募、エージェント経由の紹介などです。この場合は以下の書き方が役に立ちます。

日本の履歴書と、何が違うのか

項目日本の履歴書英語のレジュメ(米国・英国・カナダ)
様式市販の定型フォーマット決まった様式が無い。自分で構成する
顔写真貼るのが一般的載せないのが一般的
生年月日・年齢書く書かない
性別書く欄がある書かない
婚姻状況書くことがある書かない
志望動機欄があるレジュメには書かず、カバーレターに書く
書く順番古い順新しい順(直近の職歴が最初)
長さ1枚1〜2ページに収める
「法律で禁止されている」わけではありません

米国で写真や年齢を載せないのは、法律が個人に禁じているからではなく、雇用主側が差別の申立てにつながるリスクを避けるためです。応募者側もそれに合わせるのが慣行になっています。国によって事情が違い、ドイツやフランスでは写真を載せるのが一般的です。応募先の国の慣行に合わせてください。

Resume と CV はどう違うか

ResumeCV
主な地域米国・カナダ英国・欧州・学術分野
長さ1〜2ページに絞る制限を設けず詳細に書く
書き方応募先に合わせて取捨選択する経歴や業績を網羅する

ただし英国では日常の求職でも CV と呼びます。用語は地域で入れ替わるので、募集要項でどちらの語が使われているかに合わせるのが確実です。

何を、どの順番で書くか

上から読まれます。読み手が最初に知りたいものを上に置きます。

  1. 連絡先 — 氏名・メールアドレス・電話番号・居住国。住所の詳細までは要りません
  2. 要約(Summary) — 2〜3文。何ができる人かを最初に言い切ります
  3. 職務経歴(Experience) — 新しい順。会社名・役職・期間・実績
  4. スキル(Skills) — 言語・ツール・専門分野を並べます
  5. 学歴(Education) — 学校名・学位・卒業年。職歴が長い人は下の方で構いません
  6. 言語(Languages) — 日本語がネイティブであることは、海外向けでは強みになります

職務経歴は「動詞で始めて、数字で終える」

担当業務を並べるのではなく、何をして何が起きたかを書きます。日本語の職務経歴書で書きがちな「〜を担当」は、英語では弱く読まれます。

弱い書き方強い書き方
Was responsible for translation work.Translated 200+ product pages from English to Japanese, reducing review time by 30%.
Helped with customer support.Handled 40+ daily customer inquiries in Japanese and English with a 95% satisfaction rate.
数字が無いときは、範囲や頻度で書く

正確な数字が手元に無くても、「週◯件」「約◯人規模のチーム」のように規模が伝わる書き方はできます。分からない数字を作らないでください。実際と違うことを書くと、面談で必ず崩れます。

そのまま使える型

角かっこの部分を置き換えてください。項目名は英語のまま使います。

レジュメの骨組み
[Your Name]
[City, Japan] | [email@example.com] | [phone]

SUMMARY
Native Japanese speaker with [X] years of experience in [field].
Specialized in [what you do]. Currently based in Japan, available for remote work.

EXPERIENCE
[Job Title] — [Company], [City]
[Month Year] – [Month Year or Present]
  - [Verb] [what you did], [result with a number].
  - [Verb] [what you did], [result with a number].

SKILLS
[Skill], [Skill], [Skill], [Tool], [Tool]

EDUCATION
[Degree], [School] — [Year]

LANGUAGES
Japanese (Native), English ([your level])

要約(Summary)の型

職種に合わせて置き換える
Native Japanese translator with 3 years of experience in game localization.
Translated over 150,000 words from English to Japanese for mobile titles.
Based in Japan, available in JST business hours and flexible for overlap.
日本在住であることは、隠さず書く

海外案件では「日本在住の日本語ネイティブ」を名指しで探している募集があります。当サイトが掲載した案件の中にも、募集要項に "based in Japan" と明記したものがありました。居住国と対応可能な時間帯を書いておくと、相手が判断しやすくなります。

送る前の確認

  • 1〜2ページに収まっているか
  • 顔写真・生年月日・性別・婚姻状況を載せていないか(応募先が米国・英国・カナダの場合)
  • 職務経歴が新しい順に並んでいるか
  • 各項目が動詞で始まっているか
  • 数字が入っているか。入れられない項目は規模や頻度で書けているか
  • ファイル名が Name_Resume.pdf のように分かる形になっているか
  • PDF で保存したか(レイアウトが崩れないため)
  • 募集要項が Resume と CV のどちらの語を使っているか確認したか

海外案件に応募するなら、代わりに整えるもの

履歴書ではなくプロフィールと提案文が応募書類になります。

当サイトが扱っている案件では、応募時に履歴書ファイルを送りません。提出するのはプロフィールと提案文です。レジュメで書くべき内容は、そのままこの2つに移し替えられます。

レジュメの項目案件応募での置き換え先
Summaryプロフィールの見出しと自己紹介
Experienceプロフィールの職歴欄と、提案文での実例
Skillsプロフィールのスキルタグ
Languagesプロフィールの言語欄。日本語ネイティブと明記する
カバーレター提案文(案件ごとに書き分ける)
提案文は使い回さない

定型文を全案件に送るやり方は通りません。当サイトは案件ごとに応募者数を表示していますが、応募者が多い案件ほど、その案件に向けて書かれた提案文でないと読まれません。1件に時間をかけて、応募者の少ない案件を狙う方が結果的に効率的です。

よくある質問

海外の案件に応募するのに英語の履歴書は必要ですか?
ほとんど必要ありません。当サイトが掲載している案件55件のうち、履歴書やCVに言及していたのは1件でした。応募時に提出するのはプロフィールと提案文で、これらが履歴書とカバーレターの役割を果たします。ただし海外企業への就職や現地採用に応募する場合は必要になります。
顔写真は載せるべきですか?
応募先の国によります。米国・英国・カナダでは載せないのが一般的です。雇用主側が差別の申立てにつながるリスクを避けるためで、応募者側もそれに合わせる慣行になっています。一方でドイツやフランスでは載せるのが一般的です。法律が個人に禁じているわけではないので、応募先の慣行に合わせてください。
Resume と CV のどちらを送ればいいですか?
募集要項で使われている語に合わせるのが確実です。米国・カナダでは Resume が一般的で1〜2ページに絞ります。英国・欧州・学術分野では CV が一般的で、より詳細に書きます。ただし英国では日常の求職でも CV と呼ぶため、用語だけでは判断できないことがあります。
職歴が少ない場合はどう書けばいいですか?
職歴の欄を無理に埋めるより、要約とスキルを厚くする方が読まれます。日本語がネイティブであることは、日本語を必要とする案件では明確な強みです。実務経験が無くても、対応できる分野と、どれくらいの分量をどのくらいの期間で処理できるかを書いておくと、相手が判断しやすくなります。
日本語の職務経歴書を翻訳すればいいですか?
そのまま訳すと弱くなります。日本語の職務経歴書は担当業務を並べる形式が多く、英語では「何をして何が起きたか」を求められるためです。動詞で始めて数字で終える形に書き直してください。訳すのではなく、書き直すという意識の方が近道です。

国ごとの慣行は、海外の求職情報を扱う媒体の記述をもとにまとめた参考情報です。法令の条文そのものは確認していません。応募先の国や企業の指示が優先されます。

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